就労:特定技能1号・業種と分野

入管手続き関係

在、特定技能1号の業種は14業種(12分野)となっています。業種のうちわけは、「介護」「ビルクリーニング」「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」「建設」「造船・船用工業」「自動車整備」「航空」「宿泊」「農業」「漁業」「飲食料品製造業」「外食業」です。
ここからは、その14種の業種について説明していきます。

特定技能1号の業種の中でも、最も受け入れ予定数が多くなっている分野が、この介護分野です。この先も見通しの立たない深刻な高齢化社会を迎えた現代の日本では、介護分野は特に人手不足が深刻な状況となっているのが現状です。介護分野での主たる業務活動は、介護施設での入浴、食事、排せつなどの介助、レクリエーション等に不随する支援業務の実施などがあります。特定技能では夜勤は可能ですが、訪問介護のサービスは対象としていません。特定技能1号の「介護」は、技能試験「特定技能評価試験」と、日本語試験「国際交流基金日本語基礎テスト」に合格することで取得できますが、特定技能2号の業種となっていないため、在留期間が短くなってしまいます。そこで第三の方法として、4年間EPA介護福祉士候補者として主要な研修を行い、必要要件を満たすことで特定技能「介護」へと移行する方法もあります。

特定技能1号のビルクリーニングでは、主に建物内の清掃を行います。ビルクリーニングでは他業種と異なり、高齢者の雇用を推進しているところが特徴です。建築物衛生法適用対象となる「建築物衛生法」の対象となる建物は年々増加していますが、ビルクリーニングも人手不足が深刻化している業種です。ビルクリーニングの対象になる業務は、建築物内部の清掃となり、具体的には大勢の人が利用する建築物内部の清掃作業を行います。

素形材産業とは、金属などの素材から形を作り出し、それを組立産業に供給する産業のことです。古くから日本経済にとっては必要不可欠な産業であり、従業員数や出荷額は膨大である一方で、現状は深刻な人手不足に苦しんでいる業種です。携わる業務は、鋳物や塗装、仕上げ、電気機器組み立て、溶接、機械検査、鍛造、ダイカスト、工業板金、機械保全、プラスチック成形、機械加工、めっき、アルミニウム陽極酸化処理、金属プレス加工となっています。

産業機械製造業は、素形材産業と同様、需要が多い現実に対して人手不足が続いている産業のひとつです。鋳物、塗装、仕上げ、電気機器組み立て、溶接、鉄鋼、機械検査、鍛造、鉄工、プリント配線板製造、工業包装、ダイカスト、工業板金、機械保全、プラスチック成形、機械加工、めっき、電子機器組み立て、金属プレス加工が対象となります。上記の業務以外でも、関連する業務として日本人が従事している業務に携わることも可能となっています。

電気・電子情報関連産業は、現代の日本経済にとって必要不可欠な産業となっており、インフラ整備や幅広い生産財を供給する、いわば日本の製造業の根幹を担っている業種と言えます。
対象となる業務は13種あり、機械加工、仕上げ、プリント配線板製造、工業包装・金属プレス加工・機械保全、プラスチック成形・工場板金・電子機器組立て、塗装・めっき・電気機器組立て・溶接の業務区分が定められています。また、上記に該当する中で日本人が普段従事している関連業務にも、外国人労働者が従事することも可能となっています。予想される関連業務は、原材料や部品の調達・搬送作業や各職種の前後における工程作業などです。

建設業では、高度な建設技術の保有者である熟練就業者の高齢化が進み、10年後には65歳以上の大半が引退してしまいます。若者の流入も極めて少ないために、人材不足は加速している状況です。建設の業務では、これまで型枠施工や土工、内装仕上げ/表装、左官、屋根ふき、コンクリート圧送、電気通信、トンネル推進工、鉄筋施工、建設機械施工、鉄筋継手の従事が可能でした。さらに2020年からとび、建築大工、建築板金、配管、保温保冷、ウレタン断熱、海洋土木工が加わっています。なお、建設業の業務では、業務別に必要となる資格・試験が設定されています。

すそ野が広い労働集約型の産業と言われ、主に地方に生産拠点を維持している造船・船用工業ですが、少子高齢化や生産年齢人口の減少、若手の就労者が不足していることにより、人手不足が進んでいる状況です。造船・船用工業の主な職種は、溶接、塗装、仕上げ、鉄工、機械加工、電気機器組み立てとなります。また、業務別に必要な試験があります。

自動車整備は、整備要員の高齢化、近年の若者の車離れから、ますます人手不足が深刻化しています。主たる業務内容は、自動車の日常点検整備、定期点検整備、分解整備となります。
外国人の人材に求められる水準は、自動車の定期点検整備や分解整備を1人で適切に行うことができるスキルとなっており、3級自動車整備士と同程度の水準とも言われているようです。

航空需要は、日本を訪れる外国人観光客が年々増加していることや、格安航空機(LCC)の出現で近年増加の一途をたどっています。そのことからも、人材の確保は非常に重要な課題です。航空の主な業務内容は、地上走行支援業務や手荷物・貨物取扱業務等を行う空港グランドハンドリング、エンジンオイルの確認などの機体・装備品等の整備業務等を行う航空機整備となっています。

近年、日本を訪れる外国人観光客がますます増加しています。そして2021年開催予定の東京オリンピック、2025年の大阪万博に伴って、さらに訪日外国人観光客の増加が予想されることから、人材確保の必要に迫られている業種と言えるでしょう。宿泊は都市部のみならず、地方でも需要が拡大されている状況からも、さらなる人材確保が欠かせない業種になると考えられます。

日本の農業は、農家の高齢化や若手の地方流出のために、人手不足がさらに深刻化している状況です。そうした危機を回避するため、政府は特定技能だけではなく、技能実習生、戦略特区での外国人就労を解禁し、積極的に農業での外国人材の受け入れ拡大を行ってきました。農業における対象の職種は、「施設園芸」「畑作・野菜」「果樹」に従事する耕種農業と、「養鶏」「養豚」「酪農」に携わる畜産農業の2種類となっています。

漁業は、これまでは技能実習生を中心として、外国人の雇用を拡大してきた業種です。
特定技能が施行されたことによって、在留資格を所持している外国人がさらに増えることで、漁業再生に近づくと期待されています。漁業で行われる業務は、漁具の製作・補修、水産動植物の探索、漁具・漁労機械の操作、水産動植物の採捕、魚獲物の処理・保蔵、安全衛生の確保を行う「漁業」と、養殖資材の制作・補修・管理、養殖業水産動植物の育成管理、養殖業水産動植物の収獲(収穫)・処理、安全衛生の確保を行う「養殖業」の2種類があります。

飲食料品製造業は、加工食品や飲料水などを製造する産業ですが、製造業の中でも事業所数・従業者数が最も多い業種となっています。ダイエットの普及や健康食品の需要の増加など、以前とは経済社会が変化していく現状ですが、食料品製造業は安全性への信頼からも国内需要が非常に高まっています。日本の雇用、安定生産を支える産業として非常に重要な役割を果たしている業種です。特定技能1号では、酒類を除いた飲食料品の製造や加工、安全衛生など、飲食料品製造業全般の業務を行います。

外食業では、飲食物の調理、接客、店舗管理など、外食業において全般の業務を行います。
対象となる店舗は、食堂、レストラン、料理店、喫茶店、カフェ、ファーストフード店、テイクアウト専門店、宅配専門店、仕出し料理店です。なお、調理や接客を行わない場合や、レストランでの皿洗いや床掃除のみ、飲食店以外の仕事をする、宅配専門店で宅配だけするなどは対象外となっています。

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